この記事ではドラッグスター1100(ドラスタ11)の評価レビューをしていきます。
・ドラッグスター1100って、実際のところどんなバイクなのか知りたい
・ドラッグスター1100の良い点は?~4つのメリット
・ドラッグスター1100の悪い点は?~
・ドラッグスター1100の燃費は?
・ドラッグスター1100の中古相場は?
・で、結局ドラッグスター1100ってどうなのよ?
あなたがお持ちのこのような疑問を、この記事では解決します。
私のドラッグスターについて
ヤマハドラッグスター1100(XVS1100)は、1999年3月に発売された、ドラッグスターシリーズのフラッグシップモデル。先行して1996年に発売されていたドラッグスター400の上位モデルとして登場し、2008年まで生産されたバイクですが、国産アメリカン(クルーザー)として未だ、人気のバイクです。
私は、このドラッグスター1100を1年以上、所有し、乗ってきました(執筆時点)。1年間乗ってみて、とても良いバイクだと評価しています。ただ、正直なところ「ここはちょっと・・・」という部分もあります。ドラッグスター1100の所有者として、良い点、悪い点を忖度無しで、レビューしていきます。
ドラッグスターは私のファーストバイクであり、その分、こだわりのあるバイクなので、少々長くなりますが、この記事を読めば、ドラッグスター1100の魅力、良い点、悪い点、メリット、デメリットが分かります。ドラッグスター1100を中古で購入を考えているならば、参考になると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ドラッグスター1100の良い点は?~4つのメリット
ドラッグスター1100の良い点は4つあります。
1.スタイルがカッコいい
2.所有欲が満たされる
3.パワーが十分にある
4.足つきが良い
順番にレビューしていきますね。
1.スタイルがカッコいい
はい、ドラッグスター1100を気に入って、所有している理由、つまり好きな所、良い所という理由は、ほぼここに集約されていると言っても過言ではありません!
バイクって、好みが人それぞれなので、自分のバイクを好きな理由は、皆さんそれぞれ。だから、私がドラッグスター1100を好きな理由って、他の人が聞いたら「何それ?」となるかもしれませんが、まぁ聞いてください(笑)
オージライダー流の「カッコいい」とは?
「カッコいい」という基準が曖昧な評価も多いと思います。「おれがカッコいいと思うんだからカッコいいんだ!」と言われても、他人が共感できるかどうかは別問題ですよね。。。
私が思うドラッグスター1100の「カッコいい」には、具体的に次の3つの理由があります。
クロムメッキパーツがふんだんに使われている
空冷Vツインエンジンの造形が美しい
エンジンとフレームのレイアウトが秀逸かつ全体のデザインにまとまりがある
1)クロムメッキパーツがふんだんに使われている
これはドラッグスターシリーズの1100だけではなく、250cc、400ccすべてに当てはまるのですが(一部ブラックを基調とし、メッキデザインではないモデルがあるのでそれは除外)、ドラッグスターシリーズの象徴とも言えるデザインとなっており、ハンドル回り、ヘッドライト、エンジン回り、サイドカバー、リアフェンダーのモールに至るまで、ふんだんにクロムメッキパーツが使われていて、ギラギラと光を放っています。
最近では、クロムメッキパーツを使ったバイクが少なくなっていて、どちらかというとホンダ、ヤマハを中心にマットなカラーが多くなっています。
しかし、個人的には「美しいバイク」というからには、メッキのような光沢(あるいはクリア塗装の光沢)があってこそ、美しさが引き立つと考えています。その点、私にとってドラッグスターはストライクど真ん中なのです。
一方、ご承知の通り、メッキパーツギラギラと言えば、ハーレーダビッドソンのバイクが思い浮かぶと思います。しかし、個人的には、ドラッグスターのギラギラは、同じギラギラでも、ハーレーのギラギラとは異なるものだと考えています。
私もドラッグスター1100を購入する前に、ハーレーも候補に入れていて、実際に見に行ったりしていましたが、最初は「ハーレーはやっぱりイカツくてカッコいいなぁ」と思っていましたが、次第に「何か違うな・・・」と感じるようになりました。
そういう風に感じた理由は、ハーレーの各パーツそれぞれが主張しすぎている、ということです。ホイール、エンジン、エアクリーナー、クランクケース、サスペンション、その他・・・それぞれが、それぞれの主張をしていて、トータルで「イカツイ」バイクになっています。(もちろん、こういうところがハーレーの魅力でもありますので、決して否定すべきものではありませんので、誤解のないように・・・)
一方、ドラッグスターは?というと、各パーツにクロムメッキがふんだんに使用されているのですが、各パーツが単独で主張してこないのです。つまり、すべてのパーツが合わさって、クロムメッキの美しさ、もっと言うと「ドラッグスター」というバイクが成立しており、そのトータル美が私の心を掴んだわけです。
この辺りは、さすがヤマハ、さすがMade in Japanというところではないでしょうか。ちなみにヤマハは「デザインのヤマハ」と言われており、SNSのハッシュタグに「#ヤマハは美しい」というハッシュタグがあるくらいですので、ヤマハはデザインにこだわったメーカーで有名です。その真骨頂ともいえるバイクがドラッグスターシリーズなのです。
空冷Vツインエンジンの造形美が美しい
ドラッグスター1100に限らず、ドラッグスターシリーズは、空冷Vツインエンジンを採用しています。この空冷Vツインエンジンの造形美にホント惚れ惚れします。何度見ても飽きないですね。
これはドラッグスターのみに採用されているわけではなく、他のバイクでも採用されている冷却方式ですが、空冷式の他には、水冷式、油冷式といった方式が存在します。このうち、デザイン的に空冷式がなぜ良いかと言うと、エンジン本体以外のパーツが必要最小限でOKという点です。具体的には例えば、水冷式にはラジエターというパーツが別途必要になります。このラジエターは、エンジンの前に置くパーツでレイアウトに自由が利きません。また構造上、出来るだけ大きい方が良いとされますので、割と目立ちます。そういったパーツが空冷式の場合は必要なく、代わりにエンジンの外周が、ラジエターの代わりにエンジンを冷やすための「冷却フィン」と言われる構造になっており、このフィンに風を当てることでエンジンを冷やすのですが、空冷エンジンはこのフィンがデザインの一部となっており、ドラッグスターも例に漏れず、このフィンが付いたエンジンがとても美しいバイクです。
それから、Vツインエンジンの美しさはその角度。Vツインエンジンは、シリンダーをV型にレイアウトしているのですが、ドラッグスター1100はその角度が75度となっており、個人的にはこの角度が一番美しいと考えています。ちなみにこの角度は、ハーレーはもっと狭く(45度)、BMWなどは逆に180度(水平対向)になっていたりします。この辺りは、それぞれ、その角度にしている理由があり、あとは好みの問題なのですが、私はドラッグスターの角度が気に入っています。
エンジンとフレームのレイアウトが秀逸かつ全体のデザインにまとまりがある
こちらも、「デザインのヤマハ」に通じる点なのですが、ドラッグスターは「ダブルクレードル」というフレーム構造を採用しており、真横から見るとエンジンをマウントする部分が三角形に見える形をしています。この形状により、エンジンを低く、前方寄りにマウントすることで、1640mmのロングホイールベースと690mmの低いシート高を実現しています。
ドラッグスターはこの三角形の中にキレイにエンジンが収まっていて、とても美しいフォルムをしています。ちなみにヤマハの開発スタッフがこのフレームにエンジンをいかに美しく搭載するか?に神経を使った、という逸話も残っているくらいなので、ヤマハの心意気を感じざるを得ない部分です。
2.所有欲が満たされる
前述でも触れたとおり、ドラッグスターシリーズは以下の通り、250cc、400cc、1100ccのラインナップがあります。
ドラッグスター250cc
ドラッグスター400
ドラッグスター1100
(source:BikeBros)
その中でも私が所有する1100ccは、ドラッグスターのフラッグシップです(注:売れてるのは400cc (´;ω;`)ウゥゥ)。
バイクを購入する際、最終的にドラッグスターに絞ったわけですが、私の中では250ccや400ccの選択肢はありませんでした。なぜなら、どのバイクに乗ったとしても、せっかく大型免許を取得したのだし、「乗るなら最上級グレードを」という思いがあったからです。というと聞こえは良いですが、単純に「一番大きいやつ」に乗りたかったのです(笑)。ちなみに車も乗用車より、大型トラックを運転する方が好きなタイプなので。あと、その頃は気にもしてませんでしたが、無意識に排気量マウントを恐れていたのかもしれませんね(笑)。
実際に購入してみて、乗り出してみると、やはり1100にして良かったと思います。やはりメーカーのフラッグシップを所有するということは、何か特別な感情があり、所有欲は十二分に満たされます。まぁ大きすぎて、後で解説する「悪い点」にもつながることになるのですが・・・(汗)
3.パワーが十分にある
ドラッグスター250や400を乗られている方は、口を揃えて「パワーが無い」とおっしゃいますが、そこはさすが1100、パワーが無いと感じることはありません。
なお、スペック的には以下の通りとなっております。
最大出力・・・60PS/5750rpm
最大トルク・・・82N・m/2500rpm
この数字を見て、「あぁ、なるほどね」と分かる人は少ないと思うので、もう少し補足しておくと、まず、1速ギアでの0→スタートですが、信号ダッシュでは一般的な自動車を軽く置いていけるレベルの加速、と考えていただいて良いと思います。最大トルクが2500rpmと、かなり低い回転数で到達しますので、低速のトルクはモリモリで、一般道の法定速度なら、あっという間に到達します。ドラッグスター1100は車両重量が278kgあるので、かなり重いバイクになりますが、重量などモノともしない加速感です。
そして、最大出力も5750rpmと通常のオンロードバイクではあり得ない低い回転数で到達しますので、「加速~常用域が常にパワーバンド」 といった特性があり、とても乗りやすいです。
一方、1速でアクセルを開けると良くわかるのですが、5750rpm以上は、全くダメです(笑)。エンジンの振動が大きくなり、パワーダウンを身体で実感できるほど、出力、トルクともに減衰していきます。この辺りはドラッグスターだから、というわけではなく、2気筒エンジンの特性のような気もしますが、4気筒エンジンのように、回せば回すだけ吹き上がる、というエンジンではありませんので、そのような期待をしていると失望してしまうかもしれないポイントです。
ただ、これは2速、3速とシフトアップすることで、エンジン回転を落とし、パワーバンドに入れながら運転できるので、80km/hくらいまではストレスなく、「本当にアメリカン?」と思うくらいスムーズに走れます。
4.足つきが良い
これは、ドラッグスターシリーズおよびアメリカンタイプのバイクには、共通して言えることですが、文句なしに足つきが良いです。ドラッグスター1100のシート高は685mmとなっていますので、両足ベタ付きです。
やはりこの安心感は、何事にも代えられないですね。全くのバイク初心者だった私は、最初にドラッグスター1100を購入したことで、立ちごけのリスクをあまり気にしなくてよかったというメリットがあります。
・・・と、ここまでは一般論ですが、シート高が低く、足つきが良いということで、立ちごけリスクが全くないか?と言えばそうではないです。
一般道に出ると、斜面になっていたり、轍(わだち)が出来ていたり、急ブレーキをかけることがあったり、ボーっとしていたり(笑)。様々なシチュエーションがありますので、いくらドラッグスター1100の足つきが良いと言っても、バイクの姿勢が不安定になることがあります。実際、私も何度もコケそうになっています。一度、バランスを崩すと、なんせ重いので、かなりの重量が片足にかかってきますので、常に気を付けておかれることをおすすめします。
ドラッグスター1100の悪い点は?~8つのデメリット
ドラッグスター1100の悪い点は8つあります。
1.車両重量が重い
2.燃料計が付いていない
3.乗車姿勢(ライディングポジション)が意外とキツイ
4.純正マフラーが静かすぎる
5.オイルが交換しずらい
6.オイルが減る
7.チューブタイヤなのでパンクが心配
8.ハーレーの代替えにはならない
こちらも順番にレビューしていきますね。
1.車両重量が重い
何と言ってもこれが最大のデメリットです。車両重量278kg。まぁ購入時からわかっていましたし、前述しましたが、「大きいバイクに乗りたい」という条件と、トレードオフの関係なので、納得して購入しています。
どんな時にドラッグスター1100の重量を感じるのか?
もちろん、走行時はパワーが十分にあるので、重さは感じません。重さを感じるのは取り回し時です。Uターン、ツーリング先での駐車スペースから出す時、自宅車庫の出入庫。あと、細かいところでいくと、写真撮影時の微妙な位置合わせ・・・。結構な、重量があるので、夏だけではなく、暖かい日などは、取り回しだけで汗だくになります。
ただ、ドラッグスター1100に乗って、出かけている時は、楽しいのであまり苦には感じません。ですが特に精神的に負担があるのは、自宅車庫の出入庫です。個人的な話になるのですが、私の車庫から一般道に出るまでに、段差があります。その段差をドラッグスター1100の重量では越えることが出来ないため、スロープを購入して、出入庫の時だけ置いているのですが、これが地味に面倒。バイクを出した後もスロープを盗まれると困るので、バイクを出す時、入れる時、それぞれのタイミングでスロープを置く→撤去、をしないといけないため、めちゃくちゃ億劫です。この心理的な影響もあり、「今日はバイクに乗りたいけど、止めておこうかな・・・」と、思うこともしばしば。
ですので、ドラッグスター1100の購入をお考えの方は、ご自分の車庫の環境を良く考えてから購入されることをおすすめします。せっかく購入したのに、出入庫が億劫で、乗らなくなってしまったらもったいないですから。
2.燃料計が付いていない
これは、ドラッグスター1100だけのデメリットではないのですが、少し古いバイクには、元々燃料計が付いていないタイプのバイクが多くありました。ですが、最近のバイクにはほぼ付いていますので、「付いていて当然」と思われるのも無理ないと思います。
ドラッグスターシリーズで言うと、ドラッグスター400が2001年モデルから燃料計が装備されていますが、1100は1999年の発売モデルから、2008年の最終型まで、すべてのモデルで燃料計が付いていません(泣)。
このことを敬遠して、ドラッグスター1100を諦める人もいるとかいないとか。でもそれだけで、ドラッグスター1100を諦めてしまうのはもったいないと思いますので、補足を。
結論から言うと、私は燃料計が付いていなくても全く不安でもないし、実際に問題もありません。
ドラッグスター1100は、タンク容量が17リットルとなっているのですが、残り4.5リットルになった時点で、ガス欠状態となります。燃費は私の場合、18~19km/L程度ですので、仮に18km/Lとした場合、225km走るとガス欠になる計算です。
18km/L×(17-4.5L)=225km
つまり、225km(不安ならば200km)走れると想定しておけば、これまでに給油をすれば、良いわけです。ちなみに私は念のために、180kmで設定して走っています。
そして、うっかりしていて、最悪この時点で、ガス欠となった場合でも、残り4.5Lはタンクに入っているわけですから、まだ81kmも走れるわけです(ちなみに私は50kmで設定)。
18km/L×4.5L=81km
ただし、一度ガス欠した場合、少しばかりの作業が必要になります。
ドラッグスター1100には、燃料計の代わりに(?)燃料コックというものが付いていて、通常走行時にONでガス欠した場合は、RESERVEに切り替えて走る必要があります。
燃料コックにはON、OFF、RESERVE(表記はRES)と3種類の位置があります。この3種類の意味合いはそれぞれ次の通りです。
・ON→通常走行時に使用(燃料が常時流れる)
・OFF→長期間乗らない時などに使用(燃料が流れない)
・RESERVE→ONでガス欠した時に使用
このように、ONでガス欠してもRESERVEがあるので、ガス欠で一歩も動けなくなった、という事態は、ほぼ遭遇しないと言っても良いと思います。
ただ、とても重要な注意点があります。それは、
給油したらRESERVE→ONへコックを戻しておくこと!
これを忘れると、給油後、「RESERVEがあるから、ガス欠まで走っても大丈夫やわ~」と安心していたら、ON時にガス欠するはずの12.5L使ってもガス欠せず、さらにRESERVEの4.5Lも使い果たしてから(合計17L。つまりガソリンタンクは空。)、ガス欠することになりますので、大変なことになりかねません。そこだけは私も注意しています。
色々書きましたが、燃料計についてまとめると、
・180km走るまでに給油する
・最悪、一度ガス欠になっても50km走るまでに給油すれば大丈夫
・燃料コックの「RESERVE」を使ったら、必ず「ON」に戻しておく
この3点を覚えておくだけです。燃料計など必要ありませんね!
(本音=フラッグシップモデルなのだから燃料計くらい付けて欲しかった・・・)
3.乗車姿勢(ライディングポジション)が意外とキツイ
「アメリカン(クルーザー)は、乗車姿勢が楽だから、ツーリングも楽だよね~」
絶対、そう思ってますよね、みんな。私もそうでした。
実際、乗った瞬間は楽なんですよ。でも、1年乗り続けてわかりました。
「ドラッグスター1100のノーマルポジションは意外とキツイ」ということに。ドラッグスターを含むアメリカンバイクは、足を前方に放り出して運転するポジションですので、楽そうに見えます。実際楽ですね、「下半身は」。
上半身はどうでしょうか?足を出した方向と同じように手を伸ばし、ハンドルを握るわけです。横から見ると、エビぞりになっているわけですよね。
この姿勢に加えて、ドラッグスター1100のハンドル位置が微妙~に遠い。もちろん、個人差あって、私の腕が短いだけかもしれませんが、、、
微妙とかいう表現も分かりにくいので数値で表すと、5~7cm程度ハンドルが手前にあるともっと楽になる、という感じ。背筋を伸ばすと、指先だけがグリップに届く(つまり前傾姿勢になる)、と言う方がわかりやすいかな。
そしてこの姿勢で、長時間乗車していると、おしりと腰の間くらいの筋肉が痛くなってきます。そうなると普通のバイクは、ちょっと立ち上がって、下半身をストレッチしたり出来るわけですが、ドラッグスターのようなアメリカンバイクは、足を前に放り出すポジションなので、立ち上がることが出来ないんですよね。
「ハンドルを代えたらいいやん」といえばそれまでなのですが、「交換の手間」「車検に通らなくなる(構造変更申請すればOKだけど)」「ワイヤー、ブレーキホース類の交換も必要になる」といった三重苦から、なかなか交換しようという気になれないまま1年が経過しました(笑)。
というわけで、この点は乗り出してから気づいた点なので、試乗出来ないバイクの場合は、事前に知ることが難しいかもしれませんが、購入前には必ず跨ってみることをお勧めします。
4.純正マフラーが静かすぎる
これはかなり好みの問題ですが・・・
ドラッグスター1100のノーマルマフラーはとても静かです。ついでにいうとエンジンもかなり静かです。
バイクを静かに乗りたい方にとっては、それは好都合ですが、アメリカンバイクに乗りたい方は、「ド、ド、ドという鼓動感」を味わいたい人が多いのではないでしょうか?
この「ド、ド、ドという鼓動感」の本家と言えば、ハーレー。
そのハーレーと同じアメリカンバイクというジャンルであるドラッグスターも、同じように鼓動感を味わえると考えている人も多いと思います(私がそうでした)。
しかし、ドラッグスター(ノーマル)には、この鼓動感は存在しません。
私は基本、ノーマル派なので1年間、ノーマルで乗ってみましたが、やはり物足りなくなってくるんですよね・・・
そこで、マフラーを替えてみることにしました。私が交換したのは、車検対応(JMCA認定)のデイトナスラッシュカットマフラーです。
このマフラーに交換したことで、ある程度、鼓動感が出て満足していますが、やはり車検対応レベルだと、ちょっと物足りない気もします。
この時、気付いたのですが、車検対応マフラーで音が抑えめ、ということもありますが、ハーレーのあの鼓動感は、エンジンからも来てるんですね。エンジンとマフラーが共演して、あの「ド、ド、ドという鼓動感」を作っているんです。
なので、選択するマフラーにもよりますが、基本的にエンジンから鼓動感を出せないドラッグスターは、ハーレーの鼓動感は表現できませんので、その辺りは認識して購入されるのが良いと思います。
5.オイルが交換しずらい
バイクのメンテナンスが苦手、という方でもオイル交換くらいはやる、あるいはやってみたい、という方も多いと思います。
ドラッグスターに限らず、オイル交換をする時にオイルを排出するドレンボルトは、車体の一番低い位置にあると思います。
ドラッグスターも同じなのですが、ドラッグスター1100は最低地上高140mmとかなり低いため、作業がしずらい、オイル排出時の受け皿(オイルパン)を入れにくい、といった点があります。
それから、オイル交換時にオイルフィルターを交換することもあるかと思いますが、ドラッグスター1100は、右側のマフラーのエキパイを外さないとオイルフィルターを交換できない構造になっています。これが結構面倒くさいです。
もう少しメンテナンス性を考えて設計してほしかったですが、そこはデザインのヤマハ、きっとデザインを重視したのでしょう。。。
6.オイルが減る
これは空冷エンジンすべてに言えることかもしれませんが、ドラッグスター1100は、通常走行していてもエンジンオイルが減ります。
これは、空冷エンジンは、水冷エンジンのように強制的にエンジンを冷やす仕組みが元々ありません、したがって、走行時間が長くなる、夏場の暑い時に走る、などエンジンにとって過酷な環境になると、エンジン自体が過熱し、膨張するという現象が起きます。その際に、シリンダーブロックとピストンの間に隙間が出来て、オイルが燃焼室に入って消費されてしまうようです(YSP店長談)。確かにオイル交換時には、オイルが減っていることが確認できました。
7.チューブタイヤなのでパンクが心配
最近のロードバイクに付いているタイヤは、「チューブレスタイヤ」が主流です。その名の通り、タイヤの中にチューブを入れなくても、空気圧を保てる仕組みになっています。
この「チューブレスタイヤ」だと、ツーリング時にパンクしても、簡易なパンク修理キットで、応急処置は出来ますので、最寄りのバイク屋やガソリンスタンドまで走行できる安心感があります。
一方、ドラッグスター1100は、「チューブタイヤ」なので、タイヤの中にチューブが入っており(自転車と一緒)、タイヤを貫通して、チューブに穴が開くと、穴をふさぐ応急処置が出来ません。
※タイヤを外せば出来るやん、という話は置いといて・・・
そんなドラッグスター1100、あの278kgの巨体をもってして、パンクしようものなら、その場から全く動けなくなることは容易に想像できますよね。人里離れた山奥などだったら、、、考えただけでも恐ろしい。
8.ハーレーの代替えにはならない
これが一番言いたいところ(笑)。
上記の「4.純正マフラーが静かすぎる」でも触れましたが、ハーレーのあのイカツイスタイル、エンジンとマフラーが奏でる鼓動感。これらをドラッグスター1100に求めても、無理です!
もちろん、カスタム次第で近づけることは出来ると思いますが、
ハーレーはハーレー。ドラッグスターはドラッグスターです。
なので、注意してほしいのは、本当はハーレーが欲しいけど、予算の都合、欲しいモデルが絶版になっている、中古車の良い玉がない、などの理由で、ハーレーを諦め、妥協してドラッグスターに乗るというケース。
妥協してドラッグスターを購入すると、絶対購入してから後悔しますので、注意された方が良いと思います!
まとめと内緒の話
以上が、ドラッグスターを1年間乗ってきて感じた、良い点(メリット)と悪い点(デメリット)です。
数だけ見ると、悪い点の方が多いのですが、それぞれが軽微なものですし、メリットの方がとても大きいので、満足して乗っています。
ゆったり乗るには、十分な車格ですし、なんなら加速もそれなりに出来ますし、何よりもカッコイイ。何度見ても飽きません!
最近は、リターンライダーの影響か、ドラッグスターも人気再燃のようで、価格も上がっています。
ココは内緒の話なんですが、ドラッグスターは特に400ccは人気で、新車価格と同じような価格が付いている個体もありますが、実は1100ccは意外と安く購入できることが多いので、ねらい目だと思います。
※ただし、市場に出ている玉も少ない。ノーマルは特に少ないので、出ていたら即買いですね。
魅力満載のドラッグスター1100、おすすめです。